心臓の働きと血圧について
「血圧が高い」「血圧が低い」とは日常的によく言われていますが、血圧とはそもそも何を指すのでしょうか?心臓の働きと血圧について紹介していきます。
血圧は、心臓の収縮時に最大、拡張時に最小になる
血圧は生活時間帯によって変動します
健康な人でも、血圧は常に変動しており、24時間をひと区切りとするパターンで上下動を続けています。正常血圧の人では、起床とともに血圧が上昇し、日中の活動時には高い状態が続き、夜になると下がり、睡眠中に長も低くなるというパターンが一般的です。この血圧の変動を「血圧日内変動」と言います。血圧日内変動は、自律神経によってコントロールされています。自律神経には、交感神経と副交感神経の2つがあり、交感神経は体を活動的な状態にし、副交感神経は体を休める状態にします。この相反する作用は、シーソーのようなバランスで働きます。通常、日中は交感神経が活発になり、夜間は副交感神経が優位になる事から、日中は血圧が高く、夜間は下がるという変動パターンになります。また、血圧は精神的な緊張や怒りなどの感情によっても、血圧は変動します。
血圧の呼び方
一般に「血圧」と言う場合は、収縮期血圧と拡張期血圧の両方を指します。また、収縮期血圧は、血管壁にかかる圧力が最大となることから「最大(最高)血圧」、「上の血圧」とも呼ばれ、拡張期血圧は、それが最小となることから「最小(最低)血圧」、「下の血圧」とも呼ばれます。また、血圧の測定に関しては、上腕の動脈で行うのが基本です。収縮期血圧と拡張期血圧の変動は、1秒以下の速度で絶えず繰り返されています。
脈拍と脈圧
心臓の収縮活動によって起こる血液の流れのリズムの事を「脈拍」と言います。心臓は毎分60~80回ぐらい血液を動脈に押し出しており、脈拍数もこの回数と同じになります。また、収縮期血圧と拡張期血圧の差を「脈圧」と言います。