血圧を下げる食品・酢
酢には有機酸やアミノ酸の働きで血液をサラサラにして血圧を安定させる効能があります。酢の効果について紹介していきます。
酸性にかたむいた体を弱アルカリ性に戻す効果
酢は、米などの穀物や果実を原料にし、こうじ菌などを用いて発酵させた食品で、発酵の過程で多くの有用成分が生まれます。主成分はクエン酸や酢酸をはじめとする70種類もの有機酸で、アミノ酸もバランスよく含まれています。酢酸には、脂質代謝と糖代謝を促進する働きがあり、血液をサラサラにして血液循環をよくし、それによって血圧の上昇を抑えます。また、酢に含まれているアミノ酸には血管を拡張する働きがあり、酢酸とともに血液循環の改善に有効です。また、クエン酸の強力な抗酸化作用で、悪玉のLDLコレステロールの酸化や血管壁の老化を防ぎ、動脈硬化を予防します。クエン酸にはアルカリ作用もあるので、肉類や甘い物のとり過ぎで酸性にかたむいた体を、弱アルカリ性の健康な状態に戻す働きもします。また、疲労によってたまった乳酸を分解し、血行をよくし、疲労回復にも効果的です。疲れた日は、夕食で酢を使った料理をとるようにすると、翌日の回復度が違ってくるでしょう。また、酸味は食欲を促進させる効果もあります。夏バテなどで食が進まないときに、酢を加えた料理をおすすめします。
調理の味つけに酢を利用する
酢には殺菌効果があるため、酢を使った料理は保存性が高まります。そのため、しめさばや酢の物、マリネ、ピクルスなど、いろいろな料理に使われてきました。また、調理の昧つけに酢を利用すると、まろやかな酸味や風味がプラスされるので、塩やしょうゆの使用量を無理なく減らすことができます。減塩料理の味気なさが気になるときは、酢を加えた料理でいろいろ工夫してみましょう。
おすすめレシピ・酢入りウオーター
酢を日常的にとる方法としておすすめなのが、酢と水を混ぜるだけで作ることができる酢入りウオーターです。酢はバルサミコ酢、黒酢、もろみ酢、果実酢(りんご酢、柿酢)など、好みのもので大丈夫です。酢が飲みにくいときにもいいですし、外出時に携帯すると、水が冷えていなくても酢の酸味で飲みやすくなります。
材料◆2カップ分
●水・2カップ
●好みの酢・大さじ1、または好みで濃度を調節