高血圧

血圧を下げる食品・フルーツ

フルーツはカリウムや食物繊維が豊富で高血圧の予防・改善に有効的です。フルーツの効果とレシピについて紹介していきます。

バナナのメラトニンが活性酸素の除去に有効

バナナ・メラトニン
バナナは、スポーツ選手が競技や練習前に、スタミナ源としてよく利用している栄養価の高いフルーツです。とくにカリウムの含有量が多く、りんごやみかんの2~3倍にもあります (100g中比)。カリウムにはナトリウムの排泄を促して、血圧を安定させるなどの効果があります。また、 食物繊維も豊富で、カリウムと同様、ナトリウムの排泄に効果的です。バナナで注目するべき成分は、メラニン細胞刺激ホルモンに括抗するホルモンとして知られるメラトニンです。活性酸素を除去したり、睡眠の質をよくすることに役立ち、血圧の安定に働きます。栄養バランスがよい果物なので、牛乳と合わせるなどして、朝食としてとるのもいいでしょう。

アボカドには良質の脂肪が含まれミネラルや抗酸化物質も豊富

「森のバター」・アボカド
アボカドは「森のバター」と呼ばれるように、脂肪分が果肉の20%も含まれるフルーツです。ただし、その80%がオレイン酸をはじめとする不飽和脂肪酸なので、悪玉のLDLコレステロールを減らす働きがあり、過食をしなければ、コレステロール値を気にせずに食べることができます。また、アボカドはカリウムやマグネシウムなどのミネラルを豊富に含んでおり、血圧を安定させるのに効果的です。さらに、食物繊維が100g中5・3gもあり、ナトリウムを効率よく排泄するので、血圧の低下、便秘の改善、動脈硬化の予防などに有効です。加えて、抗酸化力のあるβ-カロテンやビタミンC・ビタミンEも多く含み、最も栄養価の高いフルーツとして、ギネスブックにも認定されています。ただし、カロリーも高いので、1日にとる量は半個ほどにとどめましょう。アボカドに含まれる良質の脂質がβ-カロテンの吸収率をアップさせるので、赤い野菜やフルーツと一緒に、サラダや生ジュースなどでとるのもおすすめです。

リンゴは皮ごと食べてペクチンやポリフェノールを摂取

りんご・ペクチン
塩分摂取量が多い東北地方には、高血圧症の人が多いことが知られていますが、東北地方のなかでも、りんごを常食している地域では、高血圧の発生頻度が少ないことが明らかになっています。その理由は、りんごに食物繊維の一種のペクチンや、カリウム、ポリフェノールなどの有効成分が豊富に含まれているからです。ペクチンは水溶性の食物繊維で、余分なコレステロールやナトリウムの排出に役立ち、血液をサラサラにして高血圧を改善します。また、カリウムも豊富なので、余分なナトリウムの排出がいっそう促進されます。皮の赤い色素であるポリフェノールには抗酸化作用があり、血管のサビつきを防いで、血管の老化や血圧の上昇を防いでくれます。また、ペクチンも皮の赤い部分に多く含まれるので、表面をよく洗って、皮ごと食べるのが理想的です。また、抗酸化作用の高いフルーツや野菜と一緒に生ジュースにすると、各食品の有効成分を効率的に摂取できます。

おすすめレシピ・りんごのミックスジュース


β-カロテンやカリウムを多く含む果物・野菜を組み合わせたミックスジュースです。自然な甘味がおいしく、栄養分もぎっしりつまっているので、朝食に添えたり、間食代わりに活用しましょう。


材料◆2人分

●りんご・1/3個  ●赤ピーマン・1/6個
●アボカド・1/4個 ●水・2/3カップ
●にんじん・1/5本 ●レモン汁・1/4個分

作り方

①りんごは皮つきのまま、アボカド、にんじんは皮をむき、それぞれひと口大に切ります。②赤ピーマンは熱湯に入れ、皮がふやけたら取り出して皮をむき、ひと口大に切ります。③ミキサーに①、②と水を一緒に入れて回します。グラスに入れ、仕上げにレモン汁を加えて軽く混ぜます。
※とろみが持ち味のジュースなので、満腹感も出ます。