きのこ類にはビタミンやミネラル、
食物繊維などが豊富に含まれており、いろいろな効能があります。とくに、一般的な野菜よりもビタミンB1・B2が豊富で、エネルギー代謝を助け、肥満の予防に効果的です。ビタミンB群のひとつであるナイアシンは血流をよくし、カリウムや食物繊維にはナトリウムの排泄作用があり、ともに血圧を下げるよう働きます。しいたけの特有成分は、食物繊維の一種であるエリタデニンです。ナトリウムやコレステロールの排泄を促進し、高血圧や動脈硬化を予防・改善します。また、β・グルカンという特有成分も含まれていて、抗ガン作用があることが、よく知られています。まいたけの特有成分は多糖体の一種であるX-フラクションで、血糖コントロール効果とコレステロールの吸収を抑える効果があり、血液の流れをよくして、血圧を安定させます。しめじは、必須アミノ酸のひとつであるリジンがコレステロールの吸収を抑えて動脈硬化を予防します。なめこは、ヌルヌルとした成分である食物繊維のペクチンが、高血圧、動脈硬化、
便秘、大腸ガンなどの予防に効果を発揮します。
近年、広まったきのこ類にエリンギがあり、ボリュームのある食感が非常に人気です。その歯触りのよさは豊富な食物繊維にあり、カリウムや、カルシウムの吸収を助けるビタミンDも含まれています。栄養が豊富で、満腹感を得られやすい、食事療法に取り入れたい食材です。きのこ類を多めにとるには、カサが減る妙め物がおすすめです。水で洗うと栄養成分が溶け出し、風味も落ちてしまうので、かたく絞ったふきんで軽く拭いてから使うとよいでしょう。