血圧のメカニズム
血圧の変動には特に心拍出量と末梢血管抵抗の2つが、大きな影響力を持っています。
血圧のメカニズムについて紹介していきます。
血圧を調整する因子
心拍出量と末梢血管抵抗の増加によって血圧が上昇する仕組み
血圧=
心拍出量
×
末梢血管抵抗
心抽出量を増加させる要因
①塩分のとり過ぎから起こる循環血液里の増加②心臓の収縮力・心拍数の増加
末梢血管抵抗を増加させる要因
①塩分のとり過ぎによる血管壁のむくみ②動脈硬化で血管内腔が狭くなり、血液がスムーズに流れない。
塩分のとり過ぎで、血圧が上がる理由
食塩の主要成分であるナトリウムは、体内では細胞外液に多く含まれ、細胞内のカ
リウムと調整し合いながら、細胞内外の正常なミネラルバランスを保ちます。しかし、食塩の摂取量が多くなると、血液中のナトリウム量が過剰になり、細胞のミネラルバランスがくずれます。これを調整するため、腎臓が水分の再吸収を活発にして血液量を増やします。量を増した血液は、血管壁に強い圧力をかけながら流れていき、その結果、血圧が上がります。また、血液中の過剰なナトリウムは、血管壁に入り込みやすくなり、血管壁をむくませ、血管の収縮を促すため、これによっても血圧が上がります。また、ナトリウムには交感神経を刺激する作用があり、昇圧ホルモンの分泌を促すという報告もあります。